橈骨遠位端骨折

ブログ

今日は橈骨遠位端骨折について

まず人の前腕部、肘から指先側には、二本の骨があって、親指側にある骨を『橈骨(とうこつ)』小指側にある骨を『尺骨(しゃっこつ)』といいます。
橈骨遠位端骨折はこの前腕部の橈骨の手首側にある部位の骨折の事を指します。
特に転倒時に掌を地面に衝いたときの受傷が多く、その際に骨片が手の甲側にずれる特有の転位(骨折などで骨片が本来の位置からずれた状態にあること)を示すことから、別名コーレス骨折とも呼ばれます。手の平側に骨片がずれる骨折はスミス骨折と呼ばれます。
私は冬季シーズンスキー場でも接骨院開設しているのでそちらでもしばしば遭遇する外傷です。
好発年齢や性別はスポーツを行っている10代男子や70代以降の女性に多く診られ特に骨粗しょう症を患われている女性は転倒には充分気を付けた方が良さそうです。
今日はスキー場併設接骨院で遭遇した症例をご紹介します。(患者さんには動画の撮影・投稿に関して許可をいただいております)

患者:10代男性
主訴:左手関節痛
受傷起点:ゲレンデでスノーボード中に後方に転倒して左手掌を雪面に衝いたときに受傷
所見:疼痛++ 握力減弱+ 左手関節フォーク状変形+ 神経症状- 橈骨遠位端限局性圧痛++
処置:整復後、上腕~手関節部ギプスシーネ固定し提肘し医科へ対診。

来院時は変形が著しく、強い痛みも訴えられて辛そうでしたが、整復固定後は痛みが落ち着き、地元に帰られてから病院で診察されて、整復位も良好なことから保存療法で治療されるとの連絡をいただきました。

このように橈骨遠位端骨折は日常でも起こりうる怪我ですが、私たち柔道整復師は応急処置が認められており、医師の同意があればその後の後療も行うことができます。おけがされた場合はお気軽に当院までお問い合わせください。

コメント